JR福知山線脱線:犠牲者追悼コンサート「あなたを忘れない!!」来春尼崎で
配信 毎日新聞
◇事故から3年「混声合唱フロイデ21」が企画、募集
--事故車両で負傷の男性、参加申し出
尼崎市の市民合唱団「混声合唱フロイデ21」が来春、JR福知山線脱線事故3年に
合わせて犠牲者追悼コンサート「あなたを忘れない!!」を企画し、参加者を募集している。
事故の遺族や負傷者らも招待する予定で、団長の中西恭子さんは「音楽の道半ばで犠牲に
なった若者もいた。地元尼崎から、市民参加で追悼の気持ちを表したい」と話している。
【中尾卓英】
合唱団はベートーベンの「第九」を歌うことなどを目的に80年に発足した。
82年には同市のアルカイックホールで「第九演奏会」を開催し、以後、毎年、
定期演奏会を開いてきた。現在のメンバーは28人。阪神間の高校生から70歳代まで、
主婦や学生らの音楽愛好者が集い、阪神大震災の復興支援コンサートなども開いてきた。
事故後、同合唱団が練習会場としている同市の小田公民館と事故現場が間近に
あることから、メンバーから「私たちにできることを」との声が上がった。
遺族らと面談し、事故から2年半がたった今も深い悲しみを抱え、心の傷が癒えないことを
実感した。そこでコンサートで追悼するとともに、遺族らを励まそうと企画した。
事故車両に乗っていて負傷した男性も、参加を申し出ているという。
コンサートは来年4月11日午後7時から、尼崎市昭和通2のアルカイックホールで。
モーツァルトの「レクイエム」と、シューベルト「スターバト・マーテル」の2曲を演奏。
指揮は、関西アカデミー管弦楽団の亀井正比古さん。関西を代表するソリスト4人も参加する。
練習は亀井さんらの指導で、9月13日にスタートする。
毎週木曜の午後6時半から2時間、同市潮江1の小田公民館で行う。
団費(月4000円、高校生は月3000円)と楽譜代が必要。
高校生以上なら誰でも参加できる。問い合わせは中西さん(0798・41・1459)。